事前通知のない調査|税務調査の注意点

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事前通知のない調査

問3-イ
事前通知なしに来た調査には、どう対処すればよいか。


断わるべきである。あらためて、調査の日時、場所等を打ち合わせすればよい。

なお、事前通知について、北野弘久教授は次の如く述べている。 「現行税法には調査の事前通知の明文規定がない。ただ、税理士法34条には納税者に対し調査の事前通知をする場合には関与税理士にも通知せよという定めがあるにとどまる。しかし、既述のように、所得税法234条の質問検査権は課税処分のための資料を得ることを目的とするものであって、それは純粋に行政レベルのものである。このような質問検査権の行使にあたって、被調査者側の事情を能うかぎり考慮するのが当然である。そのことを手続的に保障することは条理上不可欠であるといわねばならない。これに加えて、既述の憲法31条の適正手続の要請や憲法35条、38条違反の疑いを回避する見地からも、現行法に明文規定がなくても事前通知をすることは質問検査権行使の適正要件と解するのが妥当である。」

(「質問検査権の法理」)
なお、事前通知については次のように国税庁長官、国税局長の通達及び国会決議があるので、税務職員はこれらを守る義務がある。

1.「税務調査の際の納税者および関与税理士に対する事前通知について」昭和37年9月6日
国税庁長官、国税局長通達

2.「税務調査の際の事前通知について」昭和39年12月24日
国税庁長官、国税局長再通達

3.税務運営の方針(国税庁)

4.第72国会衆議院本会議の決議(昭和49年6月)満場一致
「税法行政の改善については、税務調査に当り、事前に納税者に通知するとともに、調査は理由を開示すること」

参考

京都地方裁判所(第一審)平成7年3月27日平成4年(ワ)第1648号

まず、事前通知に関してであるが、税務調査の円滑な遂行という観点からは予め事前通知をしておいて、納税者の理解を得るのが望ましいことは言うまでもないが、法文上も事前通知を要求していないし、事案によっては、事前通知をしていては調査の目的を達しえない場合も予想され、また、事前通知を励行しないことによる納税者側の損失は、事前通知がなされないことによって事前準備が出来ないということに尽き、その他質問検査の対象、内容については事前通知を励行した場合と異なるところはないから、事前通知がないとの一事をもって社会通念上相当性を逸脱したものと評価することはできない。国税庁作成の税務運営方針も「事前通知の励行に努め・・・」とのみ書かれているのであり、個々の事実において事前通知を行うかどうかは、当該事案の具体的事情を踏まえた税務職員の合理的判断に委ねられているというべきである。
よって、本件において、事前通知を励行しなかったことをもって本件税務調査が違法であると断ずることはできない。

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