MS法人で設備投資した場合の消費税|事例 業種別 税金対策の余地

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MS法人で設備投資した場合の消費税

医療法人・開業医が設備投資した場合の消費税でご紹介したとおり、社会保険診療を中心に行う医療機関が設備投資をした場合、設備投資した際に支払った消費税は、ほとんど又は全く返ってこないという問題があります。
では、MS法人(メディカルサービス法人)で設備投資を行った場合はどうか。を考えてみます。

1.MS法人(メディカルサービス法人)とは

メディカルサービス法人とは、主として医療機関の節税対策のために、医療材料の仕入れや、医療サービスの提供、医療施設の賃貸等を目的として設立された法人を言います。
多くの医療系のコンサルティング会社または会計事務所がメディカルサービス法人を利用しての節税を進めています。

2.MS法人を医療施設賃貸業とする場合

MS法人を設立し、医療施設賃貸業として設備投資を行なった年度の消費税を全額還付させ、その後は簡易課税を選択することで消費税の納税を抑えるというプランニングがありました。

具体的なプランニング

  1. 医療施設の購入段階では消費税は全額還付するため消費税は原則課税を採用
  2. 賃貸料(メディカルサービス法人(MS法人))売上は年5,000万円未満として2年目以降に簡易課税に移行する。
    簡易課税への移行によって消費税の納税額は1/2となります。

こうすることで、少しでも消費税のロスを防ごうとするものでしたが、平成22年に以下のように改正となりました。

「納税義務(調整対象固定資産を購入した場合の特例)」

平成22年度税制改正により、平成22年4月1日以降、下記の2条件の両方に該当する事業者は、2、の取得の日の属する課税期間の初日から3年を経過するまでは、免税事業者及び、簡易課税選択事業者とはなれないこととされました。(消費税法第9条第7項)

  1. 課税事業者選択届出書を提出、若しくは、新設法人に該当した事業者
  2. 上記選択の強制期間(最低2年間)、又は新設法人である期間中、消費税の調整対象固定資産に該当する資産の取得をした事業者

調整対象固定資産とは、固定資産のうち、建物、構築物、機械装置、器具備品等の有形固定資産のほか、無形固定資産やゴルフ場利用株式等、生物その他一定のもののうち、一取引単位毎の金額が100万円以上のものが該当します。

これは、そもそも固定資産として保有する資産については、長期に渡って使用することを前提として購入しているものであるため、取得の時の課税売上割合だけで控除税額を確定させると、その後、課税売上割合が大きく変動若しくは、その固定資産の使用目的を変更させた場合(例えば、賃貸用不動産を当初居住用として賃貸していたが、途中から事務所用に変更するといった場合)などに、不合理な結果となる可能性があるため、一定の固定資産については、将来調整を行うことでそのバランスを取ろうと、3年という期間を設けて一定の調整を加えることを規定しています。

しかし、このような固定資産を購入していた場合に、仮に3年後にその事業者が免税事業者、若しくは簡易課税選択事業者となっていると、消費税の計算上では上記のような調整は行われないこととなってしまうため、そのような不公平をなくし、もともとの制度趣旨に近づけるために、このような規定が新設されました。

従って、仮に、上記期間中に課税事業者選択不適用届出書、若しくは、簡易課税選択届出書を提出したとしても、その提出はなかったものとして取り扱われ、また、調整対象固定資産の取得後、3年内に該当の固定資産を売却してしまった場合でも、この規定は適用されますので、注意が必要です。(法第9条第7項、法基通1-4-11、1-4-15の2)

また、上記にかかわらず、事業を廃止した場合には、この規定の適用はないとされています。しかし、その場合には、別途、事業を廃止した旨を書面により届け出る必要がありますので、お忘れなく。(法第57条第3項)

3.具体的な対応策について

医療法人・開業医、MS法人にて、大きな設備投資を検討されている場合、もしくは上記のような問題でお困りの場合には、お気軽に お問い合わせください。

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