ミスを防ぐ|コラム 経営を考える

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ミスを防ぐ

1.ミスの原因は何か?

ミスは様々なところで発生し、どんなに厳重に管理をしても複数の人が同時にミスすると、重大な問題に繋がる危険性があります。
このミスはどうして発生するのでしょうか?ミスを種類分けすると以下のように大別できます。

ミス1
作業する前に、念のため確認をしないことにより生じるミス
「間違ったところにFAXしてしまった」という類のうっかりミスです。
これは作業をする本人が作業をする前に確認をする癖を付けなければ解決できないものですが、大抵は1度起こすと本人が深く反省するために再発を防止できる類のミスです。
ミス2
業務の手順を認知していなかった(又は間違って覚えていた)ことにより生じるミス
FAXする文書がお得意様と一元客で別れている場合、季節によって挨拶の枕詞が変わるFAX送付状を利用している場合など、ルールが複雑になってくると、この業務の手順を認知していなかったことによるミスが発生します。
お客様に出来る限り対応しようと創意工夫をする場合に、どんどんルールが複雑になって生じるケースが多いようです。
こちらのミスはルールが複雑で覚えきれないことによるミスなので少々根の深い問題です。

(留意)
この覚え切れなかったことによるミスは、起こした場合に最悪の事態となる可能性があります。お得意先と一元客の対応に差をつけていた場合、VIPなお得意先に一元客の対応をしてしまった場面を想定してみてください。

2.業務の認知ミスを生じさせないために

うまく出来ればナイスプレー、ミスが出ると最悪という業務の認知ミス。防ぐためには様々な工夫が必要です。

<工夫の考え方>

この業務の認知ミスを発生させないためには、
(1)常に記憶の中に判断が存在するような仕組みを作るか、
(2)頭の中で判断をしなくても間違えない仕組みを作る必要があります。

(1)常に判断が存在するような仕組みを作る。
毎日判断をする内容は間違えないものです。業務の認知ミスを発生させないために毎日判断をさせることが出来るかを検討してみてください。

例)
例えばミスが生じやすい内容を毎日の上司への報告事項としてしまうという改善方法が考えられます。そうすれば、担当者が毎日確認をしますので、どうするんだっけ?という事態にはなりようがありません。

また、ミスをしなかった場合に褒めてあげる仕組みを導入すると、記憶から離れにくく、ミスが生じにくくなります。これは感謝の言葉をかけられることから起こる現象です。

例)
よく宿題を忘れる子供に対し宿題やった?と確認をすれば大体煙ったがられるものです。ところが反対に子供の方から、「こんな難しい宿題だけど簡単だったよ」と報告をさせ、その場で褒めてあげれば、子供は毎日宿題の報告をするようになる筈です。当然、子供が宿題を忘れるという事態も生じません。

(2)判断をしなくても間違えない仕組みを作る。
何かを行う場合、すべての選択肢が自動的に目に見え、目に見えたことを常識的に実行することによりミスを生じさせない仕組みを取り入れることが出来ます。

例)
電話秘書サービスは数十件のお客様に対して外線が掛かってきた時に秘書を行いますが、このサービス会社には契約している会社の外線電話が掛かってきた時に瞬時に対応できるように次のようなシステムが導入されています。
どこの会社の電話を受けているか
その会社の役員、従業員、職種
主要な得意先、仕入先、その他良く電話を掛けてくる先 など

結果、複雑な判断なしにプロフェッショナルなサービスを提供することが出来ます。
このように見えるものを追っていくだけで済むような仕組みを導入することによりミスを減らすことが出来るのです。

3.ミスを撲滅するための基本は原因を掴むこと

ミスを撲滅するためには、上記2のような工夫が必要なのですが、工夫をするために一番重要なのは「ミスが発生した原因を正確に掴む」ことです。
この原因を掴まない限り、改善はできません。
この原因を掴むためには、少々努力が必要です。

  1. 上司の努力
    上司の立場にいる人は、「何をやっているんだ」とか「何度言ったらわかるんだ」という叱りの言葉は我慢する。
  2. 部下の努力
    部下の立場にいる人は、起こった事実(原因を分析できればその原因)を正確に上司へ伝えることが重要です。
  3. 両者に共通で必要な努力
    改善の創意工夫と実行力です。
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