第18話 源頼朝に学ぶ|コラム 先人に学ぶ

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第18話 源頼朝に学ぶ

1.源頼朝の軍事的側面

1147年〜1199年の52年の生涯を送った鎌倉幕府初代の将軍です。
源義朝の三男で1159年に源平の合戦(平治の乱)で平清盛に敗れて逃れる途中捕えられました。平清盛の義母池禅尼の力で一命を助けられて伊豆に配流となり、伊東祐親・北条時政らの監視のもとに20年間(32歳まで)を送りました。この間に北条時政の娘政子と結婚し、以後時政の保護を受けるようになります。
1180年平氏討伐の兵を挙げ、伊豆の目代山木兼隆を倒しましたが、その後石橋山で敗北。しかし、海を渡って安房に逃れ、房総、武蔵、相模と回るうちに源氏の嫡流である頼朝の下に平氏に不満を抱く源氏を中心とする兵力が集まり、一大兵力となり鎌倉を本拠地としました。
その後、平維盛の軍を富士川に迎え撃って敗走させ、常陸の佐竹氏を討ち、関東の守りを固めるとともに武士統制のための侍所(さむらいどころ)を設けるなど内部を固めていくと、次第に東海・東山諸国を勢力下に加えていきます。1184年に木曽義仲を滅ぼし、一ノ谷・屋島の戦いを経て1185年には平氏を壇ノ補に全滅させました。
しかし、この間に弟の義経の専断、義経と後白河法皇との接近(ことに、義経が頼朝の了承を得ずに左衛門少尉・検非違使に任官したことなど)により、頼朝と義経の間は急速に悪化します。頼朝は、平氏討滅の殊功ある義経を鎌倉に入れず、逆に土佐坊昌俊に義経暗殺を命じます。
義経は頼朝に対抗し叔父行家と結んで法皇に強請して頼朝追討の宣旨を得ましたが、武士の支持を失って京都を追われることになります。1185年11月頼朝は義経ら討伐の大軍を送り、義経は奥州を逃れますが、頼朝は義経をかくまった藤原氏を脅して義経を殺させます。さらに自ら大軍を率いて1189年に藤原氏を攻め滅ぼし晴れて天下を統一します。
1190年、後白河法皇に謁し権大納言・右近衛大将に任官し、1192年(建久3)、法皇の死後、征夷大将軍に任ぜられた。

2.頼朝の政治的側面

平氏との戦いの中より頼朝は政治に着手していきます。公文所(くもんじょ:一般の政務をあつかう役所で後に政所となります)を設け、武家では無く、下級貴族であった大江広元を別当(長官)に任じ、また問注所(訴訟事務を所管する機関)を置いて同じく下級貴族であった三善康信を執事とし政権の基礎を固めていきます。現在でいう政府と裁判所であり、この人事も武家ではなく、学問に優れ、公平に物事を判断できる下級貴族を採用したのです。このように皆に平等な政治を独断で断行したことが後々憂いとなって現れます。
1185年義経追放を契機として朝廷の反対勢力を一掃し、守護・地頭の設置によって諸国に御家人を配置し、それにより頼朝の全国支配を確立しますが、頼朝の死後20年で源氏の家は滅亡します。

3.頼朝の成功と失敗

頼朝を考える上で成功と失敗をともに考えねばなりません。成功は源氏として出兵してから僅か5年のうちに宿敵平氏を滅ぼし、武家政権の基礎を作り上げたことであるのに対し、失敗は僅か20年で源氏の家が滅びてしまったことにあります。

(1)成功

頼朝の成功は、「武家の為の新しい世の中を作ろう。」というスローガンの下で推し進められます。平家の身内だけを贔屓した政治体質ではなく、汗をかいて土地を守ったものが、より良い暮らしを保証される。所謂「一所懸命」は武家の心を捉えていきます。この政治思想が、早い遅いの差無く、多くの味方を吸収し、平氏を打ち砕くことに成功します。

(2)失敗

頼朝の採った独裁的で厳格な統制策は、頼朝の本来の支持勢力である東国武士に不満を抱かせる結果を招きました。また弟の義経・範頼・甲斐源氏の安田義定らを疑って殺害したことも源家を孤立させることに拍車を掛けます。結果、源家は20年で滅び、北条執権体制に引き継がれます。

4.頼朝の失敗は現代でも共通の課題

過去に貢献した社員で肩書きが高くなっているものをどう取り扱うかというテーマは、現代でもデリケートな問題です。特に組織が拡大し、役職に見合った動きが出来なくなっている場合には、役職や給料を下げなければなりません。 肩書きを固定しない会社やプロ野球の選手のように完全成功報酬体系を導入する先進的な企業がある一方で、まだまだ従業員の意識の中は、年功賃金性(肩書きと給料は上がるもの)が根強く残ります。 波風を立てたくないという経営者の方も居りますが、(巨人も桑田はそろそろ先発失格です。)過去に貢献した人間全てに恩恵を与え続けるという方針の下では、新しくやる気のある人間は出てこなくなります。ただ、やり方は相当工夫しなければ、頼朝の二の舞になるかも知れません。

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